【短歌】毎日歌壇採用作品(2022.9.19)

 

2022年9月19日の毎日歌壇で、短歌が採用されました。

 

五年前のカーナビでゆく ふるさとにサークルKを息づかせつつ

 

私の愛車、中古のN-BOXから着想を得て詠みました。夫とドライブしたところ、「ナビ古いね。あの店もあの道も載ってないじゃん」と言われ、「でも、あのイオンもあの競馬場もまだあるよ」と言い返した、というやり取りがあったので。中古車にだっていいところはあります、多分。掲載していただき嬉しいです、ありがとうございました。

 

【短歌】東京歌壇特選(2022.8.14)


2022年8月14日の東京歌壇で、特選二席をいただきました。


煮込みすぎた南瓜はじわり溶けてゆき伝えられないままの妊娠


夫に見せたところ「どういうこと?」と怪訝な顔をされたので、「言えない事情っていろいろあるじゃん」と答えました。困らせてすみません……。上の句は実景をもとにしていて、晩ごはんの南瓜を煮込みすぎたことが発端で詠んだ歌でした。東京歌壇に初投稿で初掲載されたので嬉しいです。ありがとうございました。


【雑記】我が家のコロナ備忘録


ブログの更新が滞っておりました。というのも、夫がコロナ陽性、私が濃厚接触者(のち陰性判明で逃げ切り)だったからです。夫はモデルナ、私はファイザー3回接種済。どのような経緯で夫は感染し、どのようにして同居の妻は難を逃れたか、備忘録として残します。(※0826一部追記)


8/12(金) 夫は飲み会で市内中心部へ。参加者は10人程度、東京帰りの人も。1次会と2次会で19:00〜3:00の間、マスクなし会食。

8/13(土) 深夜3:30に夫帰宅。帰宅直後から家庭内で生活スペースを分け、夫はリビング、妻は寝室で過ごす。食事や寝るのも別。自分のスペースから出るとき、キッチンやトイレなどの共有スペースを利用するときはマスクをして過ごす(妻はルール徹底、夫は割と適当)。手指の消毒も頻繁に行う。ただ、トイレ使用後の消毒やタオルの交換までは行っていない。夫は症状なし。

8/14(日) 発症0日目。家庭内の隔離は継続。夫、夕方頃から「クーラーにやられたかも」程度の喉の痛み、軽い咳、体のだるさを訴える。夜になるほど悪化し、深夜も咳をしていた。熱は測っていないが、おそらく発熱あり。

8/15(月) 発症1日目。朝、夫は前日の症状に加えて37度ちょっとの発熱。十中八九コロナだと思い、妻は夫を家から追い出して実家へ帰らせる。夫の生活スペースだったリビングには除菌スプレーを振りまき、ドアノブなどを中心にアルコール消毒。共有スペースは、取っ手や電源スイッチを重点的に、人の触ったところを全てアルコール消毒。一日中、窓を開けっ放しにして換気をする。午後、夫は薬局の医療用抗原検査にて陽性。お盆で病院が開いていなかったため、PCR検査まで辿り着けず。

8/16(火) 発症2日目。夫、病院でのPCR検査で陽性。症状は一進一退といったところ。妻、市内のPCRセンターで検査を受ける(※私の地域は濃厚接触者でも無症状であればPCR可能。センターに問い合わせてOKの回答を得た上で検査をしました)。

8/17(水) 発症3日目。夫、体調はイマイチ回復せず。頭痛、喉の痛み、咳。妻、無症状のまま。

8/18(木) 発症4日目。夫、体調はイマイチ回復せず。頭痛、喉の痛み、咳。市からの支援物資が届く。妻、無症状のまま。夜20:00過ぎにPCR検査で陰性のショートメールが届く。

8/19(金) 発症5日目。夫、朝は頭痛と咳があったが体調は回復傾向。精神的にも余裕が出てくる。妻は元気。

8/20(土) 発症6日目。夫、残っているのは咳くらい。妻は元気。自宅待機最終日。

(※中略、以下0826追記)

8/25(木) 発症11日目。夫、朝からやや熱っぽいのと咳。妻は元気。

8/26(金) 発症12日目。夫、咳が続く。妻は元気。


〈その他メモ〉

・結果的に、飲み会に行った夫を保菌者とみなし、帰宅後から即隔離した判断が功を奏した。

・感染者が過ごしていた部屋の消毒について。保健師の妹曰く、「物に付着したウイルスは3日ほどで死滅する」らしい。ガラスやプラスチックの表面はもう少し長め。そのため、使わない部屋であればドアノブなどを中心に消毒し、あとは1週間ほど放置でもいいとのこと。タオルは普通に洗濯すれば大丈夫らしいが、私は捨てた。感染者が使用した歯ブラシや歯磨き粉、食べかけの喉飴、箱ティッシュやトイレットペーパーなども捨てた。捨てるときは二重袋で。

・菌が完全に死滅するまでの約1週間、自分の部屋から出る=菌にさらされることだと考え、念のためマスクをして共有スペースを使用した。部屋から出るたびにマスクを1枚消費したが、消費スピードが半端でなかったため、備蓄しておくことが大切。また、自分の部屋に戻った際には手指の消毒を行い、服に除菌スプレーを振りまいた(ここまで徹底する必要があったかはやや疑問)。

・濃厚接触者で自宅待機中の食材の調達について。実家からの仕送りとイオンのネットスーパーで食い繋いだ。「感染者も過ごしたキッチンで自炊はあまりしたくない」という心理が働き、冷凍食品やレトルト中心。意外と便利だったのはパックのお惣菜(コンビニなどでもよく売られている、切り干し大根やサラダチキンのアレ)。加熱も何もせずそのまま食べられて野菜も摂れ、お皿を洗う必要もないので。

・自分がコロナ潜伏期間なのか陰性なのか、判明していない期間がいちばん辛かった。コロナの情報を調べていると緊張状態で筋肉痛になったし、頭をフル回転させて頭痛がしたので、陽性も覚悟していた。幸いにも、音楽を聴いてリラックスしたら治った。濃厚接触者である期間、ストレスを溜めすぎず、自分なりのリラックス方法をもつことが大切。

・これは余談だが、自宅待機中によくわからない業者から勧誘が来たとき、「濃厚接触者です、移りますよー!」で追い返した。濃厚接触者でよかったと唯一思った瞬間だった。

・夫は尻に敷く。謝られても一生許さん。


〈雑感(※0826追記)〉

・コロナの症状には波があり、夫は「三歩進んで二歩下がる」と言っていた。例えば、熱が下がって数日経ってからまた熱っぽくなったり、咽頭痛が軽快したと思ったら今度は頭痛が酷くなったりするなど。

・発症から約2週間経っても咳は続いていた。普通の夏風邪と比べて、症状がしつこく残る印象。


質問があれば、ブログのコメントでもTwitterのリプやDMでもどうぞ。とりあえずコロナはもう嫌です……。感染対策をしっかりして、第7波以降も乗り切ります。


【お題・雑記】夏といえば

 

「この夏に見たい作品」について。

夏といえば、映画『サマーウォーズ』を連想します。忘れもしない高校生の夏、お盆に祖父母の家を訪ねたとき、現地の映画館で『サマーウォーズ』を見ました。

当時の私は、主人公の小磯健二とちょうど同い年。高校に通い、勉強もそこそこ忙しく、恋……はしていたか覚えていませんが、とにかく、主人公に感情移入しながら物語の世界にどっぷり浸りました。映画が終わったあとも世界に没入していたらしく、迎えに来てくれた母に「なんか表情が違う」と言われたほどでした。

家に帰ってからは、「ねえ花札しよう!」と家族を誘う毎日でした。夏希先輩の影響です。ルールを覚えるところから始めて、映画みたいに「こいこい」ばかりしていました。私、別にギャンブラー気質じゃないのに。

大学生になってからは、一人旅で長野県上田市を訪れました。いわゆる聖地巡礼です。上田城は派手ではありませんでしたが、陣内家のモデルとなった場所もありテンションが上がりました。あと、旅の途中で仲良くなったおばさんに買っていただいたおやきが美味しかったです。

そんな感じで、私に少なからず影響を与えた『サマーウォーズ』。夏に見たい作品といえば迷わずこれです。


合戦をしよう 扇風機の前を陣取り宇宙に届いたら勝ち(逢)

【短歌】俵万智×AI 恋の歌会 付句入選


俵万智×AI 恋の歌会にて、付句が入選しました。多くの作品の中から、付句10首、自由詠10首がそれぞれ入選ということで、採用していただけて嬉しいです。


初夏の光とともにやってくる産声 これがあなたの世界(逢)


「産声」と「初夏の光」のイメージがぴったり、と俵万智さんから講評もいただきました。付句なので上の句を受けてのモチーフに悩んで、いろいろ試してみた結果、入選に選ばれてとても嬉しいです。8月19日付の朝日新聞にも掲載されるそうです。ありがとうございました。


【短歌】毎日歌壇採用作品(2022.8.1)


2022年8月1日の毎日歌壇で、短歌が採用されました。


ナスが嫌いレンコンは好き 少しずつきみが宿って笑う食卓


6月24日投稿分。我が家の実景をもとに詠みました。毎日の食卓、けっこう楽しいです。昨日は料理の分量を間違えて、しかもそれが温かい麺でしたが。麺って1日経ってもチンしたら復活するのかな、無理かな……。


【雑記】おすすめ辞書ピックアップ

 

辞書が欲しいです。編集者として働いていたときは「自分の辞書」があったのですが、退職して会社に返してしまったので。何気なくパラパラと眺めているだけでも面白い「辞書」について、元編集者の視点から、おすすめのものを何点かご紹介します。

 

◆小学新国語辞典 三訂版(光村教育図書)

www.mitsumura-kyouiku.co.jp

小学生向けの辞書といえばこれ。国語教科書のシェアNo.1である「光村図書」の辞書なので、教科書やドリルの用例と共通している部分も多いです。ルビ付きで読みやすく、コラムやイラストも充実しています。

 

三省堂国語辞典 第八版(三省堂

dictionary.sanseido-publ.co.jp

大人向けの辞書ならこれです。『舟を編む』のアニメを監修された飯間浩明さんが編集に携わった辞書。語釈が堅苦しくなく、それどころか愉快で面白いものもあります。2022年1月に改訂されたばかりなので、時代を反映した新語が多数収録されているところも魅力です。

 

三省堂国語辞典 阪神タイガース仕様(三省堂

dictionary.sanseido-publ.co.jp

実用的かつ面白い辞書です。普通の辞書にプラスして、阪神の選手名なども掲載されているのが特徴。三省堂からは他にも「福岡ソフトバンクホークス仕様」「広島東洋カープ仕様」なども発売されています。(編集者時代、この辞書を会社経費で買おうとしたら申請に通りませんでした……泣く泣く削りました……)

 

◆大人も読みたい こども歳時記(小学館

www.shogakukan.co.jp

辞書といえるかは微妙ですが、「季語辞典」みたいなものなのでついでに紹介。写真満載の歳時記です。季語だけでなく、有名な俳句や児童作品も収録されているので、俳句を作ろうと思っている人の入門書にぴったりです。

 

とりあえずこんな感じで。興味のある方は書店で手に取ってみてください。三省堂国語辞典は心の底から欲しいと思っているので、プレゼントしてくれる方を募集しています。すみません冗談です。

 

煮立たせたシチューの湯気に「ほわ」という名前をつけて飽和する日々(逢)