【雑記】漫画と、自分を好きということ


「多分あなたは、自分に満足してる人なんだろうね」

私の夫は漫画をよく読みます。実家には壁いちめんの本棚があり、タブレットの中の電子書籍は数知れず、毎週のようにまんが図書館へ足を運び、とにかく雑多に読み耽ります。そんな夫と、好きな漫画について話していたとき、ふと言われたのが冒頭の言葉です。

(そんなことないのに)と思いつつ、なぜそうプロファイリングされたのか興味深かったので、今日はそのお話。

まず、私が好きな漫画をずらっと並べてみます。昔から好きなのは、荒川弘鋼の錬金術師』『銀の匙』、緑川ゆき夏目友人帳』、ヨシノサツキばらかもん』。最近読んで面白かったのは、山口つばさ『ブルーピリオド』、山田金鉄『あせとせっけん』、雨瀬シオリ『ここは今から倫理です。』など。

このラインナップを見て、夫曰く「異世界ものは好んで読まないよね」とのこと。確かに私は、世界観に浸れるもの、心情描写が細かなもの、そして新しい知識を与えてくれるものを進んで読みます。

続けて曰く、「自分が異世界の主人公になって無双する、なんて想像をしないから、少なくとも現実にある程度は満足していて、自分に自信があるんだね」と。どうなんでしょう。ただの好みの問題のような、もう中高生の心を忘れてしまっただけのような、そんな気もします。

大人になってしまった私より、いくつになっても雑多に漫画を楽しめる夫がちょっと羨ましい。そう思いながら洗濯物を畳む、ある日の昼下がりでした。


「生きるための逃げは有り」だという台詞 汽笛のきこえるアパートにいる(逢)


今週のお題「本棚の中身」